製菓衛生師はいらない？試験内容・日程や合格率を徹底解説！

ネットで検索すると、「製菓衛生師」「いらない」というキーワードがでてきて、不安に思っていませんか？
本記事では、製菓衛生師の取得を迷っている人や、試験を控えている人に向けて、製菓衛生師試験について解説します！

【この記事はこんな人におススメ！】
・製菓衛生師の資格を取ろうか迷っている人
・製菓衛生師試験の申し込みをどこでしたらよいか迷っている人
・製菓衛生師試験の内容や合格率が知りたい人

製菓衛生師とは？

そもそも製菓衛生師とは、以下にあたる人をいいます。

製菓衛生師（せいかえいせいし、英: Confectionery Hygiene Master）は、
製菓衛生師試験に合格した後、都道府県にある製菓衛生師名簿に登録された者。なお製菓衛生師試験は製菓衛生師法第4条第1項の規定に基づき、都道府県知事が行うものである。
調理師などと同じように、業務そのものは資格がなくとも行うことができるが、有資格者以外は名乗ることが出来ない名称独占資格である。
引用：Wikipedia

製菓衛生師試験の受験資格

製菓衛生師試験を受験するためには、以下の条件を満たしていることが求められます。

（１）学校教育法第57条に規定する者であって、都道府県知事の指定する製菓衛生師養成施設で、1年以上製菓衛生師として必要な知識及び技能を修得した者。
（２）学校教育法第57条に規定する者であって、2年以上菓子に関する実務を経験した者。

いずれか1つ条件を満たしていれば受験可能。

引用：Wikipedia

「製菓衛生師」がいらないと言われる理由

上記を見てもらえば分かるように、「製菓衛生師」は、本資格を持っていなくてもケーキ屋さんやパン屋さんで働くことができます。

また、実際に現場で調理をする際には、学校で習った通りにはいかない場面も多くあるので、「机上の学習通りにいかない」ことから、「勉強はいらない」＝「製菓衛生師はいらない」という表現に至ったのではないかとも推測されます。

「製菓衛生師」取得をおススメする理由3選

「製菓衛生師」を取得していなくても、ケーキ屋さんやパン屋さんで勤務することは可能ですが、わたしは以下の3つの理由から、「製菓衛生師」の取得をおススメしています。

（1）国家資格である

自分が学習してきたことや身につけた力を説明するときに、資格は便利です。
体系的に学習した証として、開業や就職にうまく役立てることができるのではないでしょうか。

（2）製菓理論を学べる

製菓理論を学習すると、お菓子の失敗を理論的に分析できるようになります。
例えば、「シュークリームが膨らまなかった」とき、なぜだろう？という理由を科学的に明確にできる理論武装があると、成功までの道のりがぐんと近くなります。

実際にケーキ屋さんで勤務していて、プロのパティシェさんを見ていると、現場ではその失敗や成功を肌で感じて覚えていっているように見えます。（特に昔からのたたき上げ系のパティシェさんはそうだったのかなと推測）
ただ、これはパティシエさんが毎日大量のお菓子を作るからこそできること。

家庭でのお菓子作りのレベルを上げたいなら、理論を学ぶことが一番の近道だと思います。

（3）食品衛生責任者資格がすぐに取得できる

将来的にケーキ屋さんやパン屋さんなど、食品の販売を行う人は「食品衛生責任者」が必要になります。
製菓衛生師資格を持っていると、この「食品衛生責任者」の資格を取得するための講習が免除されます。
製菓衛生師のための学習で、十分食品衛生について学んでいるとみなされるためです。

製菓衛生師試験とは？

製菓衛生師試験は、全国各地で年に1回開催されます。
特徴は、
（１）住んでいる地域に関わらず全国どこでも受験が可能
（２）万が一不合格だった場合でも、複数回の受験が可能

試験内容

製菓衛生師の試験は以下の内容からマークシートの四択形式で全60問出題されます。

衛生法規

公衆衛生学

栄養学

食品学

食品衛生学

製菓理論

製菓実技

※製菓実技は「和菓子」「洋菓子」「製パン」から1つを選択。
※菓子製造に係る1級又は2級の技能検定に合格した者は、受験者の申し出により製菓理論及び実技を免除する。

試験日程

2024年度の全国の試験日程はこちらの記事をどうぞ。

合格基準

各都道府県によって多少の違いはありますが、例えば「関西広域連合」（滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、徳島県）や東京都、神奈川県などでは、1問10点、6科目で600点満点とし、次の1及び2の条件を満たしていることが合格の条件になります。

（１）全科目の合計点が満点の6割以上（360点以上）であること
（２）1科目でも得点が当該科目の平均点を著しく下回るものがない

合格率

2024年度に実施された製菓衛生師試験での合格率は以下のようになっています。

	受験者数	合格者数	合格率
関西広域連合	1,844人	1,402人	76.0%
東京都	911人	540人	59.3%
神奈川県	289人	124人	42.9%
福岡県	43人	27人	62.79%

40%～70%と合格率の幅が広いので、合格率の高い都道府県で受験するのも受験上の戦略の一手かもしれません。

製菓衛生師の試験対策

とにかく暗記！暗記！暗記！暗記につきます。
問題集を解く→丸つけ→間違えた個所を教科書・参考書に☑書き込み→問題集を解くの繰り返し。

筆者が実際に使っている問題集はこちら↓

「暗記が苦手…」という方は、こちらの記事も合わせてどうぞ！↓

出題傾向

都道府県によっては、三重県のように出題問題の傾向を教えてくれるので、出題数が多い範囲に絞って重点的な学習を行うのもおススメ！

試験問題は、衛生法規３問、公衆衛生学９問、食品学６問、食品衛生学１２問、栄
養学６問、製菓理論１９問、製菓実技５問の合計６０問です。
引用：令和3年度三重県製菓衛生士試験

1年間の学習の集大成！
しっかりと対策を行い、合格を勝ち取りましょう！